『思想史研究』第1~10号 目次

第1号 2001.03

  • 鎌倉時代物語の一断面――『松浦宮物語』の万葉摂取と評価につい……朴 南圭 1
  • 近世日本の琉球認識の形成と変遷――源為朝渡琉伝説をめぐって……大田 英昭 11
  • 徂徠学の「祖型」についての再検討――生活的「祖型」と理論的「祖型」……韓 東育 23
  • 忘れられた思想家・安藤昌益試論――「日本=神国」と「日本=法世」論における私法批判……藍 弘岳 46
  • 似非的共存可能性への問い――宣長「外国」外観……金 泰昊 67
  • 二宮尊徳における公共性探求――その重層的「天理」観に即して……高 熙卓 78
  • 神道人により語られた「神道非宗教」の発生・様相・論理――神祇官復興運動から祭神論争まで……厳 麗京 96
  • 明治前半期における「宗教」――『宗教要論』と『政教新論』……星野 靖二 114
  • 辛亥革命をめぐる日本の世論――『日本及日本人』を中心に……佐藤 美奈子 128
  • 植民地期朝鮮における日本キリスト教の植民地伝道……川瀬 貴也 141
  • 和辻哲郎における「国家」と「世界史」の問題――世界史における国民国家の自己形成構造…… 飯嶋 裕治 154
  • 丸山真男の日蓮論――宗教行動の矛盾をめぐって…… 松岡 幹夫 166
  • 丸山真男・原型論の政治学的検討――責任の問題をめぐって…… 菅原 光 195
  • 「和」の意義と課題――日本思想史を例に……黒住 真 209
  • クリティカル・セオリーと現代東アジア映画―レイ・チョウ著『プリミティヴへの情熱』を読む…… 福井 裕之 219

第2号 2002.03

  • 母と子の物語──『松浦宮物語』にあらわれる「孝」の例について……朴 南圭 1
  • 日蓮の国家観に関する宗教哲学的考察――西田・田辺哲学との比較を中心として……松岡 幹夫 9
  • 荻生徂徠の「宋学」批判とその行方――世界観をめぐって……藍 弘岳 25
  • 海保青陵における「合理主義」の経路と韓非子………韓 東育 46
  • 陳確の礼学観と陽明学……林 松涛 74
  • 中西牛郎の宗教論……星野 靖二 85
  • 中間層における国家神道――神道の担い手が語った神道思想…… 厳 麗京 100
  • 『民報』期の汪精衛の政治思想……張 小蘭 113
  • 田辺元「種の論理」の形成過程の検討――日本における哲学とマルキシズムとの遭遇 ……大田 英昭 126
  • 希望としての「集団」――中井正一試論 ……鈴木 貴宇 141
  • 思想戦と映画――劇映画『ハワイ・マレー沖海戦』をめぐって ……姜 泰雄 156
  • ある歴史家と哲学者の論戦――E・H・カーとアイザイア・バーリンの歴史哲学をめぐる論争 ……王 前 169
  • ポストモダン時代における朱子学解読――丸山真男から柄谷行人へ ……林 少陽 186
  • 韓国歴史学界の「民族主義批判」に関する試論 ――歴史/認識の「境界」の間で……趙 寛子 204
  • 倫理学と思想史研究との関係──和辻哲郎、コミュニタリアニズムを手がかりに……飯嶋 裕治 220

第3号 2003.03

  • 物語における鏡とその意味について……朴 南圭 1
  • 徂徠における言語論的転回とは何か──「名」と「物」及び「古文辞」との関係において………林 少陽 11
  • 教育と宗教の衝突――近代神道形成の一環として……厳 麗京 39
  • 東京市立光明学校──整形外科学の社会史的考察……本多 創史 52
  • 妹尾義郎における戦争観の変遷とその思想的背景……松岡 幹夫 64
  • 「映画以後のもの」としての戦時下映画──科学性ある日本的な表現をめぐって……姜 泰雄 108
  • 国民文学と世界文学――日中戦争期の「朝鮮文化の将来」をめぐって ……趙 寛子 125
  • 日本キリスト教思想史における「近代化」と「宗教」――武田清子の研究を振り返る ……星野 靖二 140
  • 張履祥と明末清初の葬送儀礼風俗改良運動──葬送儀礼における「欲」と「孝」の観念を中心に ……林 松涛 158
  • I・バーリンとその批判者たち――自由の概念をめぐって ……王 前 175
  • アマルティア・センにおける特殊と普遍 ……神島 裕子 192
  • 聖書におけるコア・コンピタンス――ダビデとゴリヤテとの戦いを中心に ……朴 英元 204

第4号 2004.03

  • 光源氏の存在の基底について ……吉田 真樹 1
  • 万葉集の風情なる歌について――『松浦宮物語』における万葉……朴 南圭 36
  • 荻生徂徠における「人情論」について……韓 東育 43
  • 徂徠学における易──「文」「術」としての道をめぐって……藍 弘岳 59
  • 昌益における「自然」と「聖人」、そして公共性探求……高 煕卓 81
  • 「人倫の大本」――日本1874―5年におこった男女同権論争に関して……キリ・パラモア 97
  • 十九世紀末年の「婦人問題」の勃興に関する思想史的考察 ……大田 英昭 116
  • ――福沢諭吉『女大学評論・新女大学』を中心に
  • 「文化の定義」とその軌跡─―日本人類学史のなかのEdward B. Tylor……與那覇 潤 136
  • 羽仁もと子の信仰と戦争 ――非戦論から戦争論への歩み……李 垠庚 152
  • 日本における女性アイデンティティー形成と商品広告……オリガ・シュミグロー 166
  • ――戦前・戦後の家電広告に見る女性像の変化の考察
  • 「近代主義」の幽霊――丸山眞男における「近代主義」再考 ……王 前 184
  • 日本的ポストモダン思潮の社会的コンテクストと理論的コンテクスト――中国の視点において ……林 少陽 198
  • 他者とその倫理──日本思想史から ……黒住 真 227
  • カント倫理学と環境倫理 ……松岡 幹夫 240
  • マーサ・ヌスバウムの社会正義論 ……神島 裕子 252

第5号 2005.10

  • 『日本霊異記』の基底について ……吉田 真樹 1
  • 山片蟠桃の無鬼論と宗教批判――その構造と射程 ……李 維涛 14
  • 大塩中斎の思想構造――「帰太虚」を中心に……徐 滔 40
  • 仮名垣魯文と林紓の比較文学史──近代初期の文人意識における伝統と近代の相克……李 艶麗 50
  • 神道の初期拡大化とその挫折――「教」と「学」をめぐって……厳 麗京 72
  • 近代日本の中流家庭の理想的生活――日本1874―5年におこった男女同権論争に関して ……李 垠庚 83
  • 思想・宗教的な観点から見た日本近代化の隘路――伝統と外来の関わりを軸に ……曽田 長人 101
  • 日本七十年代以降の修辞批評の文脈と思想史的意味─哲学者中村雄二郎と文学者前田愛を中心に… …林 少陽 122
  • “三教合流”與儒學主旨的淡出――關於道學處境的再思索 ……韓 東育 137
  • 明清交替期における秩序意識の変化の一例――張履祥の『近鑑』をめぐって ……林 松涛 177
  • ロールズ正義論再訪――契約主義的道徳理論の可能性 ……神島 裕子 188

第6号 2006.5

  • 平田篤胤の人間観と霊魂観――『霊能真柱』を中心に ……李 維涛 25
  • 中西牛郎『教育宗教衝突断案』について――キリスト教の捉え直しと望ましい「宗教」という観点から……星野 靖二 46
  • 明治陽明学の作成――国民道徳とのかかわりをめぐって ……徐 滔 63
  • 「文学」という概念─―「文」「史」の学としての夏目漱石の『文学論』……林 少陽 76
  • ニーチェと内村鑑三 ――日本におけるニーチェの受容と相対化をめぐる試論 ……曽田 長人109
  • 羽仁もと子の思想と活動の基礎――経験・信仰・経済を中心として ……李 垠庚 129
  • 戦時下日本におけるアメリカ映画批判 ――「教」と「学」をめぐって……姜 泰雄 142
  • 現代日本における人間関係構造――ヨコ社会の広がりの度合いを中心に……金 英男・朴 英元 152
  • 高橋亨의 朝鮮儒學論과 朝鮮社會――歷史의 ‘他者化’를 위하여……高 煕卓 165
  • 韓非子公私觀的再詮釋 ……宋 洪兵 181
  • 道德“金規則”的事實與想像 ……韓 東育 196
  • 近代初期上海における小説雑誌の「世俗化」──晩清四大小説雑誌を中心に……李 艶麗 221
  • 『日本霊異記』冒頭話の孕むもの(上 )………吉田 真樹 1
  • 「隠徳・偽悪」思想と中世仏教説話……陸 晩霞 9

第7号 2007.03

  • 月神信仰の推移に関する一私考――樺井神とかぐや姫 ……増田 早苗 1
  • 倫理思想としての時間をめぐる考察……吉原 裕一 21
  • 『扶桑隠逸伝』における「遁世」の捉え方……陸 晩霞 30
  • 荻生徂徠における道……朴 倍暎 45
  • 懐徳堂の成立過程についての一考察――享保十一年の幕府官許を軸にして……清水 光明 58
  • 庶民による庶民のための啓蒙――くさむらのたみ しみづうさぶらうの思想……白山 映子 85
  • 二葉亭四迷における知識人像の形成と崩壊――『浮雲』の挫折まで ……大田 英昭 104
  • 植村正久と羽仁もと子 ――近代日本におけるキリスト教の「生活改革」への影響の一例として……李 垠庚 123
  • 籠の中の本能――ギュイヨー受容にみる近代日本思想の一側面……三河 隆之 137
  • 中上健次『奇蹟』における「声」と「場」 ……鄭 玹汀 151
  • 洋学派林達夫における思想と政治 ……王 前 172
  • 戦後日本自動車の大衆化と女性のアイデンティティ形成……ホメンコ・オリガ 189
  • ――1955-1970年間・婦人雑誌に掲載された自動車広告の観点から
  • 明清鼎革之際東亞“華夷觀”的演變 ……韓 東育 209
  • 二つの『世界末日記』――清末の科学小説と世紀末思潮……李 艶麗 235
  • 張愛玲『十八春』と鴛鴦胡蝶派――張恨水『啼笑因縁』との比較にみる作品表現について……彭 妮妮 253

第8号 2008.06

  • 『今昔物語集』と虚空蔵菩薩信仰 ……増田 早苗 1
  • 「心だに」の論理の再検討――鎌倉新仏教から近世の通俗道徳論を経て民衆宗教まで ……福井 裕之 28
  • 内村鑑三『ロマ書の研究』における罪と肉……柴田 真希都 44
  • 天下之治 ……趙 汀陽 61
  • “國際公法”和“朝貢體系”的遭遇與變容……韓 東育 94
  • 「男」「男権社会」における「女性性」――易性書写の可能性……李 艶麗 124

第9号 2008.09

  • 『徒然草』と『景徳伝灯録』――第四一段と第二四三段を中心として……陸 晩霞 1
  • 藤原惺窩の朱子学者への転向は排仏帰儒の結果か……朴 都暎 20
  • 山鹿素行の回帰点――『四書句読大全 大学』における「公共底」の「格物」論……金 泰昊 31
  • 「洲羽国」の思想――平田門人松澤義章の世界 ……みつまつ まこと 44
  • 坂西利八郎の中国観 ……白山 映子 56
  • 現代思想としての西脇の詩学理論――そのロマン主義とヘーゲル主義批判をめぐって ……林 少陽 74
  • 婦人雑誌の家電広告 女性像の変化50年代後半から) ――母親像から多様な女性像へ ……オリガ ホメンコ 101
  • 「徳」と「情」の間での浮沈――写情小説者としての林紓の肖像……李 艶麗 122
  • 『論語』の歴史(1)……ヴォイツィエック・ヤン・シムソン 曽田長人訳 146

第10号 2009.09

  • 山鹿素行の陽明学批判――『大学』「明徳」説における「己れ」の問題……金 泰昊 1
  • 荻生徂徠『辨道』における自序の存在……山口 智弘 12
  • 私塾の現代的可能性に関する一考察――新井奥邃の教育実践を手がかりとして……阿部 仲麻呂 28
  • 鈴木大拙の禅思想に関する一考察――アメリカにおける受容を中心に……澤 智恵 40
  • 山内得立における根拠の問題――言語化の限界、限界の言語化……三河 隆之 53
  • 『論語』の歴史(2)……ヴォイツェック・ヤン・シムソン、訳 曽田 長人 71
  • 東亞的拉丁語……韓 東育 94
  • 魯迅の出会った日本人――戦前日中関係の再考 ……亀井ダイチ・アンドリュー 105
  • The Importance of Livingが戦時中英語圏でどのように読まれたのか――英米の主要新聞・雑誌に掲載された書評から……範 麗雅 116
  • 易性書写における文人審美の「道」(その一)――「陰柔」風雅の形成……李 艶麗 135
  • 吉田真樹著『平田篤胤――霊魂のゆくえ』(講談社、2009.1)……みつまつ まこと 151